川口千里氏のドラム遍歴を整理してみる。
始まりは、父親が特売で買ってきたヤマハのエレドラDTXpress2であった。
それを5歳で叩き始め、8歳で菅沼孝三氏に師事する。
父親は一週間で挫折したそうなので、千里氏は3年間自己流で叩いていたことになる。
さしたる手本もなしに3年間を自己流で叩くと、スティックをしっかりと握る伝統的奏法になっていくのは納得できる。
子供に自由に使ってよい楽器を与えておく、というのは楽器習得の王道と思われており、ある意味正しい。
が、ドラムの場合、モーラー奏法を自然に体得するのは無理だ。
大脳でモーラー奏法を理解してから、反復練習を行う必要がある。