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ミュージシャンのPA入門その11

その11 今回はリハーサルのやりかた。

 少し大きなイベントだと、リハーサルの時間があって音が確認できます。
 リハーサルはバンド練習ではないのですが、何を確認するのか良く考えておかないと、
なんとなく曲を流して時間が終わってしまいます。

 エレキギターなどはアンプのスピーカーをマイクで狙いますので、余り気を使いませんが、
ベースはDIを経由してアンプに繋ぐのが一般的ですので、楽器のシールドをDIに挿す時には
かならずミキサーさんに挿して良いかどうかを大声で確認します。
 それはピックアップの付いた楽器には共通の注意事項です。

 ドラムのバランス、ギターやベースのバランスはミキサーさんの言うとおりしていれば一応整えてくれます。
 自分で決めなくてはいけないのは、モニターの音量とバランスです。
 それを見るために、一番うるさい曲のうるさいあたりだけを演奏してみます。
 リズムをキープしにくい箇所があれば、その箇所を演奏します。
 一曲丸ごと演奏する必要はありません。

 大音量系のバンドの場合、ボーカルとバックのバランスは重要です。
 誰かが客席まで降りてボーカルがバックに埋もれていないかをモニターではなく、
フロントのスピーカーの音で確認します。
 ボーカルの音質は一番バンドの雰囲気を左右するので、気になるようなら遠慮せずにミキサーさんに言って直してもらいます。 ロカビリー系のバンドはディレイのチェックも忘れずに。

 次にピックアップの付いた生楽器の音質チェックです。
 バイオリンの音は好みとピックアップの特性のばらつきが激しく、腕のいいミキサーさんでも
万人向けの音をささっと作るのは不可能です。
 出来れば楽器とDIの間に自分のプリアンプを常にかませて自分で音を作れるようにしておきます。
 ステージの上で音作りしている暇はあんまりありませんので、日頃から音作りをしておくことが必要です。
 その他バラード、スロー、うるさい奴など特徴のある曲のさわりを演奏してミキサーさんに雰囲気を掴んでもらいます。

 とにかく演奏ばかりしているとミキサーさんと意志の疎通をする暇がなくなりますので、各楽器のソロ、バッキングのパターン毎にさわりを拾って演奏するくらいにとどめることが重要です。
 
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by studio_do | 2006-06-07 00:49 | PA入門 | Comments(0)

ミュージシャンのPA入門その10

前回は長々とハウリングの話をしました。
今回は、モニターのお話。

 ある程度しっかりしたステージになると、プレーヤーに対して聞かせるためのモニターがあります。
 本当に豪華なステージになると、モニターも数系統あって、ドラム用ボーカル用ベース用ラッパ隊用とばらばらに調整できることがあります。
 ワンマイクではないマルチマイクのPAの場合、観客に向けたメインスピーカーの音はほっといてステージのモニターの音を調整することを優先します。
 メインスピーカーの音はPAさん・ミキサーさんにお任せすれば良いです。
 
 まずは自分達が気持ちよく演奏できる環境を整えます。
 リズム隊(ベース、ドラム、ギター)がお互いに聞こえるようにモニターのレベルと楽器のバランスを合わせます。 それが出来ればあとは最悪どーでもいいです。
 気をつけるのは、フロントの音(観客に聞こえている音)とステージに聞こえている音は楽器のバランスも音量も別だということです。
 
 ベースやギターなどアンプを使ってステージモニターとして居る人は、アンプの高さに気をつけます。
 アンプのスピーカーが演奏者の耳を向いていることが重要で、小さいアンプを床に直置きしている場合は聞こえにくいのでボリュームを上げがちになります。
 これが、音は大きいんだけどなんだかすっきりしない音という原因です。
 椅子を借りてその上にアンプを載せるとボリュームも下げられて整理された音になります。
 
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by studio_do | 2006-06-04 13:29 | PA入門 | Comments(0)

ミュージシャンのPA入門その9

 少し間が空きました。 
 今回は、PAの永遠のテーマである”ハウリング”です。

 ハウリングとは、スピーカーからの音がマイクに入り、またスピーカーから
出ることによって、発振してしまうことです。
 ハウリングの原因は、一般的には
マイクゲインの上げすぎと思われていますが、実際にはそのハウスの部屋と
PAシステムを含めた音響特性がフラットでなく、どこかの周波数にゲインが高いところ
があるせいです。
 部屋の周波数特性がフラットでない理由はいくつかありますが、一種の鳴き竜現象と考えるのが分かりやすいでしょう。
 ややこしく言うと定在波が立つってやつですかね。
 部屋というのはスピーカーから出た音が、いくつ経路で反射してお互いに干渉しあって減衰していくものですけど、部屋の形状や壁の材質などの関係で反射した音の位相が一致してしまって音が減衰しない状態が起こることがあります。
 その現象が可聴周波数範囲で起こるとハウリングするわけです。
 この現象では、いつも同じ周波数でハウリングするのが特徴。

 対策としてはミキサー卓やそのあとに繋がったグラフィックイコライザーで、その周波数のゲインを下げるのが一般的。
 慣れてくると音を聞いただけでその周波数が分かるようになります。
 慣れるまではA=880Hzを頼りに考えましょう。

 そうやってグライコで対策しても、その周波数だけ残響が長いことには変わりありません。
 グライコで対策する前に、スピーカーの向きを少し変えてみましょう。 
 音の反射経路が変わり、意外とハウリングしなくなることがあります。

 ハウリング対策が出来たかどうかは、マイクのフェーダーをハウリングする寸前まで上げていってどこまで上げられるかで判断します。
 実際に使いたいフェーダー位置と比べてそこからどこまでフェーダーが上げられるかをハウリングマージンと言います。
 フェーダーを上げたマイクの前で、手をお椀型にしてかざしてハウリングするようなら本番でもハウリングするかもしれません。

 ミキサー担当がフェーダーをいじっているときには、こんなことが頭の中に渦巻いているわけです。
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by studio_do | 2006-06-03 01:57 | PA入門 | Comments(0)