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ウェスタンスィング考 その4

これまでいろいろ、アパラチア方面からの話を書いてきたが、
現実にウェスタンスィングでのレパートリーというと、ウェスタンスィングのもう一つの要素である
黒人ブルースやジャズ由来のもののほうが多い。
それらは、バンドにドラムとラッパ隊が居る理由でもあるのだが、それらは大抵ミディアムの4ビートであるから、リズムとしては比較的理解しやすい。
もともとのスタイルにドラムが入っているから、バンドとしての音がまとまりやすいのだ。

ブルースを叩けないドラム屋は居ないだろうし、スィングの4ビートが刻めないギター弾きもいないだろうしね。
カウントベイシーのサブセットとしてのウェスタンスィングは、ビッグバンドと構成がそう違わないこともあってバンドとしての意識が合わせやすい。

僕がウェスタンスィングについて意識しているのは、
「ジャズがやれる力量のプレーヤーでウェスタンをやる」
というもので、方法論はスィングジャズであっても、ベースはフィドル音楽であるべきだ。

本場、テキサスではミュージシャンであるならテキサスフィドルについてある程度の知識はあるはずであるが、日本においてはそれが一番難しい部分だ。
テキサスフィドルに造詣が深いドラム屋・ラッパ隊がいるはずがないのだ。

というわけで、ウェスタンスィングのことを考えるとなると、しつこいくらいにアメリカのフィドルミュージックのルーツを探る必要があるのだ。
by studio_do | 2006-03-12 01:06 | WesternSwing | Comments(0)
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